大岡政談妖棋伝 白蝋の仮面
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亭保元年、徳川八代将軍宣下を間近に控えた或る夜のこと─。浅草駒形の辺りで黒装束の男が将棋の駒銀将を残して事切れた。と、突然暗闇から蝋面がヌッと現われた。確かにそれは巷間を荒し廻る白蟻鬼だ。早速、南町奉行同心池上重造は意味ありげな銀将を持って与力青江俊之助と共に大岡越前守を訪れた。越前守は将棋名人伊藤宗印を招き事の委細を聴取したが、それによると、この駒は徳川家康公の秘宝で、銀将(山彦)四枚を握る者は巨大な権力と富を得るという。
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